大人のチョコミント
先日仕事帰りに一人でバーに行った。
仕事仲間にも秘密にしている僕の隠れ家があるんだけど、だいたい月に一度か二度のペースで通っている。美味しいお酒を飲みながら、会社員でも夫でも父でもない自分に一瞬だけ会いにいくのだ。断じて浮気とかではない。
別にカッコつけてるわけでもない。30を越えた男にはこういう場所が必要なんだ。ある人はそれが漫画喫茶かもしれないし、また他の人は競馬場かもしれない。たまたま僕の場合はバーだった。それだけである。
その日は午後から細かい雨が降っていた。少し濡れながら店にたどり着いていつもの重いドアを開けると、時間が少し早いこともあってか客は僕一人だった。
マスターの前に座ってふとカウンターを見るとかなりの量のミントがまるで観葉植物のように生けられていた。どうしたのこれ、と聞くと知り合いの農家から分けてもらったのだと言う。
※この20倍くらいありました
ジメッとした天気と気分だったのでちょうどいい。せっかくなのでミントを使ったカクテルを頼むことにした。モヒートか悩んだけど、ミントジュレップをオーダー。
※写真撮ってないので、他店のHPから拝借...
渋いね、俺も飲もうかなとマスターが言うので二人で乾杯する。普段別に彼と親しく話したりはしないけど、その日はなんとなくそういう空気だった。あるいはミントの効果なのかもしれない。マスターが同い年だと初めて知った。
フレッシュミントのミントジュレップ (ちょっとミント多め) は言うまでもなく抜群に美味しかった。でも同じ材料があっても素人ではきっとこの味にはならないだろう。今日この場でしか飲めないカクテルなので当然おかわりする。
ついでに何かつまみを貰うことにした。何がいいかな、と聞くと「そりゃチョコレートでしょ」とのこと。
結論として、ビターチョコとミントジュレップの組み合わせは最高です。バーボンの香りとミントの爽やかさにチョコの苦味と甘みが合わさって脳内が天国。たぶんこの夏はどこにいってもこればかり頼むんじゃないかな。
店を出たら雨はあがっていた。明日もまた頑張れそうな、そんな気がする夜だった。
ちょっと大人なチョコミントの話でした。