Happy Man
唐突に野菜の話をする。
いつの間にか季節は春である。家の前で綺麗に咲いていた桜も気がついたらすっかり葉桜になってしまった。まさにTime flies like an arrow. 言ってみたかっただけである。
春は野菜が美味しい季節である。
住んでいる練馬は家のまわりに畑とコインロッカータイプの無人野菜直売所が何箇所もあるような、ここは本当に新宿まで20分の東京なのかと疑いたくなる田舎だが野菜は新鮮なものがいつも手に入るので嬉しい。
今年の冬は特に野菜が高かったので、その分今から春野菜を満喫しようではないか。息子の食育にもいいだろう。
春野菜といっても色々ある。例えばタケノコ、アスパラ、春キャベツに新玉ねぎといった強力なラインナップが名を連ねるが、知る限りここ最近急に春野菜に参入してきたやつがいる。ピーマンである。彼らは夏野菜に所属するはずだがこの時期スーパーや野菜屋さんにいくと「春ピーマン」とわざわざスプリングを前面に出して旬な存在であることをアピールしてくるのだ。
まず断っておくと俺はあまりピーマンという野菜が子供の頃から好きではない。野菜の割には彼らの味はやや自己主張が過ぎると感じるのだ。
しかし一切食べないかといえばそんなことはなく、例えばピザトーストにはピーマンの輪切りが乗ってなければ物足りないし、彼らがメインである青椒肉絲は好物である。ピーマンの肉詰めはダメだ。このあたりの理屈は自分でもよくわからない。
この春ピーマン、たしかに美味しいのである。普通のものよりエグ味や苦味が控えめで甘みを感じる。ピーマンのくせに。どうでもいいが早口で3回くらい「春ピーマン」と唱えると「ハッピーマン」になる。めでたい奴だ。
というわけでまんまとハッピー野郎を買わされてしまったので朝飯に何か作ることにした。土日の食事は俺が担当なので。
今日の朝飯:
春ピーマンとソーセージとトマトのハッピーオムレツ
1) 春ピーマンとソーセージを微塵切りにしてゴマ油で炒め、やや強めに塩胡椒
2) プチトマトも適当な大きさにカット
3) 1,2を具にしてオムレツを焼く
これだけなのだがソーセージの脂とピーマンの程よい苦味が塩コショウと合わさって抜群に美味い。冷蔵庫にあったので思いつきで投入したトマトの酸味も良く合っている。
今回は卵が食べたかったのでオムレツにしてみたが、1だけでもご飯に乗せたり素麺の具にしたりできる万能選手。
そんな事を考えながらニコニコしながら嫁子供と朝食を食べてたらなんだか幸せそうだねと言われた。
そんな、とある春の日曜日の朝のお話。